嗅覚を鍛えよう!!

 昨日のNHK【クローズアップ現代】で
『香りビジネス』について取り上げていました。


スーパーの野菜コーナーの一角に
タマネギ、ジャガイモ、ニンジンを置いて、人工で作ったカレーの香りをするものを香らせて
カレーの材料を買わせる手法。


進学塾で集中力&記憶力が増す人工の香りを生徒に嗅がせて
実際に効果があるのかを見てみる。


また、ある小学校では生徒にそのままのチューリップの花の香りと、
チューリップに人工の香りをつけたものを嗅がせて
どちらが良い香りがするのか聞いてみる、という実験をしていました。
イチゴにも同じ実験をしていました。


その実験では、チューリップ、イチゴともにそのままの香りがするものには
子ども達は反応せず、それぞれに人工の香りをつけたものを
「良い香りがする!!」
と答えた生徒が多かったようです。


番組の中で登場されていた、ある大学の先生も仰ってみえましたが、
一時、無香料とか、無臭というものが良しとされる風潮があり、
自然の香りに触れることがいつしか少なくなりました。
そもそも「自然の香り」というものは
即効性はないものの、私たちの身体に良い影響を与えることが今になって、
見直されるようになってきています。


認知症の方に香りを嗅がせると、表情が柔らかくなり、少なからず進行を抑える効果が期待できたり、
航空会社や車のディーラーさんでも香りをプラスした商品を販売している、
と紹介されていました。


実際、柔軟剤にアロマの香り成分が含まれるようになったものを、
CMで大きく宣伝しているのも最近よく見かけたりします。


このように『香りビジネス』というものが普及するのは大歓迎!!です。
しかし、「人工の香り」というものが果たしてどこまで通用するのか。。。


私たちの周りには、素晴らしい自然の香りが沢山あります。
また、精油は100%天然の、「自然の恵み」そのものです。


私たちの五感の中で、嗅覚は唯一、特殊な機能を持った器官です。
(。。。そのお話はまたいつか機会があるときに。。。)


極端な話、
嗅覚に敏感でないと、
食べものの食べ頃の香り、腐った臭いを嗅ぎ分けられるようになれなくて、
私たちの生命に関わることにもなりかねません。


おそらく『香りビジネス』はこの先、急成長すると思われるビジネスだと思います。
きっと私たちアロマテラピストが活躍する場面も増えてくると思われます。


出来る限り、自然の香りに触れてもらえるような場面を提供し、
例え人工の香りだとしても、出来るだけ自然に近い香りを演出できるようにしたいと思います。


お気に入りの精油1本でも良いので、
「香り」に触れる機会をどんどん増やして、
みなさん!! 嗅覚を鍛えましょう!!